儲かっているうちに撤退して、もっと儲かるところを見つけよう。(クラリスの会講義録)

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真田哲弥氏をゲストに迎えたクラリスの会の講義録です。

【第6回クラリスの会」
「iモード前夜が清水の舞台なら、 今のは金閣寺の屋根みたいなもんだ。」
●真田哲弥氏(KLab代表)

iphoneの登場は、i-modeの時よりも魅力的ではなかった。

しかし、ソーシャルは、i-modeの時よりも、魅力的だ。

真田さんは目を輝かせます。

「集客、集金、継続」が揃っているか?

彼によると、おいしいプラットフォームには、
「集客、集金、継続」がそろっていなくてはならない。

i-modeの場合は、100万人超える瞬間までにリソースをそろえて、
超えてから一気に疾走しようという戦略で、20億円のファイナンスをした。
結果は周知のとおり、サイバードは15億円の赤字で上場するものの、
次の期では10億円の黒字、一気に100億円企業となった。
最終バスに乗り遅れないように頑張った者が勝った。

iPhoneの登場は、真田さんがそこに駒を進めるには至らなかった。

ビジネスの継続性とプロモーション機能の欠落したプラットフォームだったからだ。

i-modeは、参入コンテンツ数を制限したり、
ユーザに満足してもらう指標を、プラットフォーム側が立てていたが、
アップルはそこを自由にした。それが最終バスの論理と違うから、
参入時期はいつでもいい。だから今参入する意味がないというわけだ。

世界同時多発のコピーバラまき型ビジネス

しかし、今回のソーシャルの波は違う。

世界同時多発のコピーバラまき型ビジネスなのである。
とにかくプロモーションコストはゼロなのである。
いわば、早く出したもの勝ちだ。なぜなら、収斂も早いからだ。
ノードの数の二乗で、カテゴリーキラーは、そのカテゴリーをおさえる。

プラットフォーム自体の崩落リスクもある

それと同時に、モノマネ多発でプラットフォーム自体の崩落リスクもあるので、
なおさら、崩落するまえにおいしい果実をとってしまえというわけだ。
そして儲かっているうちに、儲からないと見切ったときに、逃げる。

「前向きな撤退」

それを真田さんは「前向きな撤退」という。
儲かっているうちに撤退して、もっと儲かるところを見つけて、
そこに兵力をあつめていくというわけだ。

ドリコムの内藤さんがこういったそうだ。

「ソーシャルで成功するにはセンスがいる。
ボクらはセンスがないから、ソーシャルに集中できるように、
ブログ事業を切ったのです。」と。

真田持論とそれに呼応する実例に会場は沸いた。
経営者たるもの、常に次のエクイティストーリーを描いていないと、
美味しい思いにありつけないのである。

ソーシャルでうまくいくには、
いまうまくいっている奴らよりも、
うまく行く法則を見つけること。

ジンガを見てないで、グリーやモバゲーが何故うまくいっているのか、
もっと学べというわけだ。

ソーシャルがPCからモバイルに主戦場をうつしたときに、
ログイン頻度をあげて、1回あたりのプレイ時間が短いのが受ける。
マネタイズ方法についても、好事例は日本にたくさんある。

とはいえ、コンテンツサービスの作り方は、i-modeとは違う。
とりあえず作って、うまくいきそうなものに対して、
順々に中身をそろえるというやり方だ。
これはi-modeが全国会議を通るときがクライマックスなのと対照的だ。

アイデアはどうやって出すのか?

「アイデアマンがいないからといって、
その下積み作業をしないのは経営者の怠慢だ」
と真田さんは言う。

売れているアプリ、売れていないアプリのその原因追及はできる。
既存のコンテンツをどうソーシャル化すればいいかの議論はできる。
コンテンツのテーマや、ゲームロジックを出して行くことはできる。
そういう掛算をしていけば、アイデアが出て来るはずだと。

経営の話

さて、ソーシャルを離れて、組織や経営の話にうつる。

「i-modeの歴史の中で、尊敬する企業や経営者は誰ですか」
という問いに対して、真田さんは、ドワンゴ、MTIをあげた。

彼らは広告宣伝をやって一気に帝国を作り上げた。
本当にいいものだと思うなら、5億でも10億でも、広告宣伝にかければいい。
グリーも田中さんがいいと思ったから、それをやってのけた。

誰かがちゃんとリスクをとるから、その果実もでかい。
いざというときは、権限委譲をとりさげてでも、
経営者がやりたいことをする。そのリスクをとれるかどうかだ。
前多さん(MTI代表)という男は、胆力がものすごい。だから勝つんだ。

組織づくりの話

次に組織作りについて、質問がとびかった。

「俺もそれが知りたい。カプコンさんはどうやってるんだろう。」

そういうや否や、会場が笑い声で沸いた。

ハイリスクハイリターンとローリスクローリターンのポートフォリオについての問いには、
5-10名くらいの規模だったら、ハイリスクハイリターンのみでいいんじゃない。

だって、それくらいの責任をとれるから起業したんでしょ。

「だったらリスクなんて考えるなよ。」と、さらりと言った。

どうやって次のおいしいビジネスを見つければいいのか?

「情報に敏感になれ」という。

こういうときにはこいつに聴こうという、
人間フィルターを築いておけば、
人を通して、波を知ることができる。

情報は絞り込むことに価値があるんだと。

最後に書き残した真田さんの言葉。

「着眼大局、着手小局。」

リョーマ、ダイヤルQ2、i-modeと、波瀾万丈な起業を通じて
周りをワクワクさせていた男が、常に持ち歩く言葉は、
今回のセッションでも参加者のみんなが実感したことだろう。

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