口コミには2つのパターンがああります。
ひとつは既存顧客からの口コミ。
リアルの体験価値がその人の人脈を伝っていく口コミです。
これは「信頼の口コミ」ということができます。
もうひとつは、「良さそうだよ」という口コミ。
お客さんになったことないのに、自発的に商品をすすめる人っていますよね。
例えば、「十条といえば「田や」が有名みたいよ」とかの使われ方です。
これは「期待の口コミ」ということができます。
「期待の口コミは誰が広めてくれるのか」というのが今回のテーマです。
その前に紹介したい理論があります。
サマリー
プロモーション視点のユーザ属性3パターン
これは500Startupsのデイブ氏が提唱したプロモーションの考え方で、サービスを訪れるひとを下記の3つのグループに考えて、それぞれに対して施策をせよというものです。
・貢献者
サービスを使うユーザです。サービスの満足度をあげないと、それを口コミしてくれる「啓蒙者」が現れないよということになります。
・啓蒙者
サービスを他者に紹介してくれる人です。自慢の場を用意したり、彼らの知的好奇心を刺激することで、彼らは拡散してくれます。
・訪問者
その他のサービスに訪れる人です。啓蒙者がつれてきたり、自分で探してやってきます。もちろん広告もあるでしょう。
フリーミアムの神髄とは?
「フリーミアム」という概念は、「ある利用料をゼロにすることで人を連れてくる」という手法のことで、サンフランシスコのロックバンドであるグレートフルデッドが元祖といわれています。
彼がフリーにしたのは、音楽などの版権でした。
ライブ会場にて、集音マイクで録音するようのブースを用意し、録音した音源を自由に扱っていいとしました。
ライブを録音していた人たちは「テイパー」とよばれました。
このテイパーが「啓蒙者」となり、グレートフルデッドの音楽価値を世界に知らしめました。
何かを無料にして、啓蒙者が拡散する仕組みを作り、それにあったビジネスモデルを組み立てると、広告は不要になります。
これが「フリーミアム」の神髄です。
人間の4つの志向(ゲーミフィケーション・四魂)
本論に行く前に、あともう一つ、マーケティング概念を紹介させてください。
それは「サービス利用者には4つのパターンのユーザがいる」ということです。
これはソーシャルゲームの人たちが「ゲーミフィケーション」の中で語っていた概念です。
1.アチーバー:目的を達成したい人
2.ソーシャライザー:周囲との調和を重んじる人
3.エクスプローラー:探究心のある人
4.キラー:自己愛の強い人
実はこれ、日本書紀に書いてある「四魂」と良く似てます。
【四魂の窓による4つの価値観】
1.勇:達成する事に生きる意味を見いだす人
2.親:物事が平和に収まるよう見守る人
3.智:探究心を満たすことに執心する人
4.愛:誰かのために生きる意味を見いだす人
ここで、もとの話に戻ります。
「期待の口コミ」は誰が広めてくれるのか
私の考えでは、それは「智」の人です。
職業でいえば、学者かもしれないし、記者かもしれないし、マーケッターかもしれないでしょう。
仕入れた情報を自慢したくなる、あるいはそれを商売道具にしている人かもしれません。
社内でいえば、「それってそもそも」といって実行する前に議論する人かもしれません。
つまり、知識欲求・研究欲求の高い人は、商品を買わなくても「いいらしいよ」という「研究コンテンツ」を他者にばらまいているということです。
逆に言えば、彼らには商品を配らなくても、勝手に広めてくれるということでもあります。
そういう視点で見れば、「無料イベントのあり方」が見えてきます。
「ノウハウ紹介を無料にして、コンサルティング(もしくはツール、ソリューション)を有料にする」という手法は多くのITコンサルティング企業がやっています。
前者は汎用のノウハウに対し、後者は顧客にあった具体的なサービスになります。
セミナー参加者が自社に持ち帰り、「良さそうだったよ」と口コミしてくれる設計になっています。
筆者が危険だなと思う無料イベントは、自社サービスの割引をすることです。
割引イベントに来る方は、そもそも知的好奇心で来る「智」の人ではありません。
達成意欲の高い「勇」の人がちゃっかり「実」をとって「終了」となります。
「割引」で来るような人が「信頼の口コミ」を発生するとは思いません。
「あそこ、こないだ安くしてたよ」という口コミにはなりますけど。
知的好奇心が高いけど、顧客にはならない人向けの無料イベントでは、本来の収益を圧迫することはありません。
有料イベントに来る顧客の方が「購入への真剣度」が高いことはよく知られているところですし、彼らは「知的好奇心を満たすため」にやってくるのではなく、「具体的な処方箋」を求めてやってくるからです。
筆者が、アプリ開発スクールを運営していたときに開催した無料イベントのテーマは「アプリのマーケティング」でした。
裏テーマがあって「アプリ開発、楽しいよ」ということをずっと説いていました。
そこから、実際に開発スクールに来た人はごく少ないと思います。ただ申し込み数との相関はありました。
毎回100名単位の人が参加してくれましたから、「レインボーアップス」の認知拡大にはなっていたのです。
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