常識に挑戦し明日の常識を作る。それがベンチャー企業だ。(IT道場講義録)

丸山さんの講義テーマは「いいサービスとはなにか」。

誰にとっていいサービスなのか。
それは起業家にとってでも、投資家にとってでもない。

ユーザにとっていいサービスを目指すべきなのであるが、
そのユーザとやらが、IT業界人の10万人-20万人になっていないかと、丸山さんは指摘する。

そもそも日本のインターネット人口は9600万人と言われるが、
Yahoo!の月間アクティブは2900万ID、楽天の四半期ユニーク購入者が1500万人。
実際の日本のインターネットサービスにユーザーになるのは2500万〜3000万人ぐらいと見ておいたほうがよさそうだ。

IT業界人の母集団のまわりに100万〜200万人いるとしたら、
全体の10%それは、アーリーアダプターといわれる人々に該当する。

全体の30%のアーリーマジョリティーに伝播する「キャズム越え」が非常に難しい。
インターネットの広告でも届かないから、テレビ広告を打つしか無い。
とはいえ、TVCMが有効になるのはアプリでいうと100万DLくらいからだ。

だからはじめから本当に狙うべきターゲットにあわせて設計すれば成功確度はあがる。
我々はインターネット界隈とは違う人たちの日常を知ることからはじめなければならないといいうわけだ。

ちなみに、インターネット界隈とは違う人たちとはこんな人だ。

LINEをほぼ毎日を使っているのは57%。(100%ではない)
フェイスブックは20%。(100%ではない)
ツィッターは29%。
インスタグラムは8%。
コミコも755もグノシーもメルカリも2%で、なんとミクシーの3%よりも低いのだ。

ちなみに、もう我々の間ではやっている人を見つけるのが難しい、
怪盗ロワイヤルと、釣りスタは、年間数十億円の利益をだしていると言われる。

レイトマジョリティやラガードと言われている、遅れて入ってくる人たちは、
メンテも楽で、いいお客さんとなって、未だにサービスを支え続けているのだ。

丸山さんが考えるいいサービスとは、
「多くの人が毎日のように使ってそのサービスがない時代に戻れないもの」という。

例えば、GoogleやYahoo!、クックパッドなどだ。

クックパッドが上場した頃、丸山さんは「女性ユーザの8割がレシピデータについて信用している」という調査結果を見たそうだ。まだ広く認知される前に、ユーザから信頼を得ているということはかなりのポテンシャルを感じたそうだ。
ユーザ投稿型のサービスにおいて、「質よりも量」の方が、ユーザの信頼を集めやすいとも語った。

「自分かまわりの誰かが毎日熱心に使うくらいほしかったサービス」を目指せと丸山さんは言う。
また、知ったかぶったヒトが 「そんなサービス流行らない」 って言っていると最高ですと。

「2000年にレシピを集めて提供しようなんて誰が成功すると思うか?」と。
シードにおいて100人に聞いたら99人がうまくいかない言うサービスくらいがちょうどいい。

・みんながうまくいくと思うサービスは、みんなが始める。
・でも、それを必要としている具体的なユーザーは少ない。
・「そのサービスいい!」っていうヒトが熱心に使ってくれることはほぼない。
・合議制からいいサービスは生まれにくい。
・バズワードからもいいサービスは生まれない(020、AR、ユビキタス、3D)

など、するどい指摘があった。

そのなかで、
「誰もやらないし、流行らないような、地味で面倒なことを積み重ねることが最大の競争優位性」だと。

ユーザーの信頼と積み重ねられたデータはお金では買えないのだ。
楽天レシピがクックパッドを超えられなかった理由がここにある。

すべては、そのサービスを必要としているヒトのために。
とにかく熱狂的に使ってくれるユーザーが増え続けていれば、そのユーザーを、その行動を信じるべきなのである。

熱狂的に使ってくれるユーザを着実に増やすには、

1.サービス普及には時間がかかるということを理解する
2.目的に対してシンプルに考える
3.成功しないとみんながいっているのは良いことだと考える
4.ユーザの生活や行動を知る。
5.地味で面倒の積み重ねである。

そして、「折れない心」でサービス運営に臨めというのが丸山さんの結論だった。

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日本人はシリコンバレーに学ぶな。織田信長に学べ。(粋な勉強会講義録)

三木谷氏が「取締役なんていうのは茶器みたいなもんだ」と言ったそうだ。
茶器を政治に活用しはじめた初めての人物は織田信長である。

今までの武将は手柄をたてた家臣に土地を与えていたが、
信長は、うまいことに茶道を流行らせることで、大して価値のなかった茶器の価値をつりあげ、
お茶会を開く権利こそを武士の名誉としたことで有名である。そのときに暗躍したのが千利休だ。
信長や秀吉は、千利休に茶器のお墨付きをさせて、それを武将に配っていたというわけである。

しばしば、いきべんに語られていたボードメンバーの役割分担について、
結局ほとんどの弁士により、それは「代表次第」という結論に達している。

代表取締役だけにリスク(個人保証など)とリターン(株式比率)が集中する点や、
社員が代表を見て仕事をしてしまうところなど、日本人の家長にすがる特性などをふまえると、
能動的な一人の代表取締役と、残り全員は受動的な役員陣にうまく割れていた方がうまくいっているようだ。

「シリコンバレーで言われているような、CEO、CTO、CFO、COOという肩書きは、日本では茶番にすぎない」と丸山さんが言う。
「日本人は偉くなったって言われたい。だから肩書きが必要なんです。それをうまく使うのが社長の仕事だ。」と続ける。

丸山さんが重要視しているのは「複数の番頭がいるかどうか」という。
CTOですら、エンジニアをまとめて、そこを中心にモノ作りが行われていれば番頭になる。
このように、ひとまとまりの集団を任せきれる長がいるかどうかが会社の強さだと。

「社長の仕事はビジョンをかかげて人とお金をあつめること。
人を巻き込むのが仕事なので自分が現場にでたら駄目だよ。番頭にまかさなきゃ」と。
「まきこみ力」とは、投資担当に報告しつつも相談をもちかけ、仕事をしてもらうようなところにも発揮される。

また「一度や二度は、どん底の修羅場を経験してどう踏ん張ったかというのも大事だよね」と。
こちらが教えてもいないのに、いよいよキャッシュアウトというタイミングで消費者金融に行って難をしのぐような社長もいいねえと。
要するに丸山さんは事業の内容云々というより、本来やるべき社長の仕事をやれているかを見ているわけだ。

丸山さんの言うその本来やるべき仕事は、信長のように茶器を部下に渡して、あとは番頭にまかせてしまうことに尽きる。

では、番頭はどういう人材がいいのか。
自分の仕事を守りたくなるのが人のサガというものだが、「会社のビジョン実現を愚直に追える人物がいい」と丸山さんは言う。
自分の名誉を毀損しても会社に不要なものはNOといえる、常に辞表を持って仕事しているような番頭がいいねえと。
こうして集まったボードチーム、そして番頭が何束にもなっている会社、当時のライブドアのような組織が強い会社の典型だというわけである。

「社長は神輿、かつがれてナンボだよね。国光さんなんか、ずいぶんかつがれやすくなってるよね」

国光さんといえば、言っていることがころころ変わることで有名だ。
この移り変わりの早い業界において、その場その場で周囲に自分の考えをつぶやくことで、
経営方針を変えるような局面では、すでにその方向性が理解されているというわけだ。
投資家への報告会の前に、もうすでに投資家はフェイスブックで国光さんの発言をキャッチアップしている。

このように、かつがれやすい起業家は投資家ウケもいい。
言う事がころころ変わるから駄目ということではない。

最後に「社長は器を大きくして、茶器を渡せということだよね」という言葉で丸山さんの会は閉めくられた。

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