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堤さんの投資対象にもとめるテーマは「負」である。

これは堤さんがリクルート勤務時代に知った言葉で、
その市場に潜む問題のことを言っている。

それを解決するようなサービスが投資対象であり、
例えば、こんなところがビジネスチャンスだと語る。

・規制の変革をとらえる(遠隔医療、派遣法改正、旅館業法)
・長らく寡占化されている、あるいはフラグメントな市場
・行動を変えるテクノロジー(スマホの登場など)

そして、その負の領域において、どのくらい困っているのかを考える。

1.スイートゾーン(サービスの品質が悪い/コストが高い)
ずばりここがスタートアップが狙うべきターゲットである。
金融、医療、不動産、旅行、飲食、美容、人材、業務系システムなど。
ただ、リクルートが狙う領域でもあるが「リクルートと違う土俵で戦えばいい」と堤さんは捕捉した。
例えば、美容室であれば、リクルートは広告主である美容室のオーナーには猛アタックできるが、
美容師には直アプローチはできない、といった具合だ。

2.焼き畑ゾーン(サービスの品質が悪い/コストが安い)
参入は用意だが、淘汰の早い領域。「ある種の糞アプリ」だと喩えた。

3.ブランドゾーン(サービスの品質が良い/コストが高い)
AppleやLMHVのような存在。スタートアップの憧れの目標になる。

4.プラットフォームゾーン(サービスの品質が良い/コストが高い)
Google、Facebook、Amazonのような存在。狙えれば最強、ただ体力がいる。

次に考えるのが「真の顧客は誰か?」。
市場規模が大きいことと顧客がたくさんいるのとは違う。
大切なのは「誰がお金を払うのか」ということである。

そして、いざ実行するとき「山の登り方こそが勝負の分かれ目」と堤さんは指摘する。
最初の一手をどこに打つか。人間やチームは2つ以上のKPIを持つとぶれる。
だから、KPIはフェイズごとに、一つにしぼり、ビジネスモデルに応じて、柔軟に対応していく必要がある。

また「BtoCだろうがBtoBだろうが、どのデータを自分の会社のコアセットを定義して収集するか」が重要であり、それが会社の売却価値になると言う。そのための道筋の立て方がフェイズごとのKPI設定というわけである。

山の登り方が決まったら、次は山行パーティの作り方だ。

・最初の1人は自分の違うスキルセットを選べ
・経営者が非エンジニアであれば必ず、エンジニアを最初に採用せよ
・最初の20人は妥協しない
・ステージが変わるときは、自分自身も含め人の入れ替えも辞さない
・メンバー全員を辞めて欲しくない順にリスト化せよ。

「会社が成長するときに起こる問題の8割は人の問題」とのことで、
実際、堤さんのところには、「人の問題」の相談がよく来るそうだ。

資本政策については

・資本コストの概念は理解しておく
・投資家が何の「負」を解決したがっているのかを知る
・キャッシュアウトの5ヶ月前から準備せよ
・最初のミーティングの印象がすべて
・資料のボリュームは関係ない
・投資のステージによってアピールポイントを変える
・小さな約束を守る

といったアドバイズがあった。

でも、「資金調達の成功よりも、お金の上手な使い方の方が大変だ」という。

・使いすぎも使わなすぎもどっちもダメ
・何のためにそのお金を使うのが都度、追求する
・1回の調達で何ヶ月サバイブするつもりか決めておく
・不必要な人を採用しない
・本当に来てほしい人にはお金を積んでも来てもらう
・絶対的に多くのお金を持つと、絶対的に規律は緩む

調達した金額で企業の価値は決まらない。
調達したお金で事業を創り、売上をたてることで初めて企業の価値がうまれることを肝に銘じよと。

お金もあつまり、いい人に来てくれるようになっても、数字が伸びていないということがよくある。
そのときに考えるべきことは「本当にやりきれているのか」ということ。

・ミッション不明確(役割と責任、ロストボール、二重配役など)
・CEOの時間の使い方(採用、権限移譲、モニタリング)
・タスク優先順位(なんでもやりたくなってしまう症候群)

こういったところに問題がでてきているそうだ。

・全者の目標がチーム、メンバーにまでブレイクダウンできているか?
・メンバークラスに落とすKPIは1チーム、1つが原則。
・行動管理が毒にも薬にもなりえるということ。

こういうことを意識せよと。

「とりあえず、この本を読んでおいてください」と言って薦めた本は、
「ティナ・シーリグのスタンフォード大学、白熱講義」だった。

自分が思いつくアイデアの裏側には、
1000人以上が同じアイデアを持っていて、
そのうちに100人はすでに着手していると思った方がいい。

だからこそ、早くやるのだ。
早く着手し、アイデアをプロダクトに落とし込み、ユーザに使ってもらう。
そして、さらにフィードバックを受け、プロダクトを改善していく。

このプロセスからしかイノベーションは生まれない。

「エグゼキューションこそが全て」なのだ。

最後の一言は「JUST DO IT」だった。

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