ITの世界にもあった「麻雀放浪記」

麻雀放浪記といえば、阿佐田哲也の名著。
そのあたりの界隈の人々にとっては、心ブルブル震えるバイブレーション、
いやバイブルといっても過言ではありません。

 

とはいえ、今回は別に麻雀のお話をするわけではありません。
麻雀放浪記といえば、一人カモがいれば、雀卓によび、みんなで悪巧みをして、最後には全財産を没収し、裸にして道に捨てるという物語でした。

 

その昔、このことを知っている者は百名といないと思われますが、いきべんと同じ時代に、「平日夜の悪匠」という会合がありました。

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事業は素早く立ち上げ、素早く撤退(粋な勉強会講義録)

「真田さんは、よくジェットコースター経営なんて言われるが、
そんな感じの様子はなく、すごく建設的で実直な印象をうけた」というのが、
懇親会での参加者たちの感想だった。

事業を「BtoBかBtoC」という縦軸と、「受託か自社」という横軸で考えており、
はじめはリスクのないBtoBの受託で手堅く儲け、
クライアントのBtoC事業を受託からレベニューによせて、
自社サービスへと変遷してきたと説明した。

今後ゲーム分野の競争が激化してくると、パブリッシャー機能だけでのリリースなど、
リスクを分散させるような考え方もちらつかせた。

このような慎重なコマの進め方にもかかわらず、まわりがジェットコースターに見えるのは、
「事業を素早く立ち上げて、素早く撤退」という精神にあるのだろう。
ちなみに、社員公募と、新規事業の部署、そして、社長への直訴と、入り口は3つある。

今回のEC事業の立ち上げには、ゲームばっかりだと人材が偏ってしまうというバランス取りと、
やるならばどこにもない商材、そして既存ブランドにのっかるということでの
「Sweet」との協業という選択を選んだところ、まさに理路整然と考えてきたプロセスがうかがえる。

人材の登用についても、ノリみたいなのがないのも、真田さんらしい。
「IT業界において、絶対に外しちゃいけないのが技術力」というなか、起業家は技術者を口説かなくてならない。
そもそも興味のない分野でもなんとか自分の夢に乗っかってもらう。
だから、上場したときか、起業家が目標を失ったときが、CTOの賞味期限だと。

「技術者がいちばん欲しい情報を発信しよう」というのも、採用のためだ。
あそこ行けば面白いことができるという認識を持ってもらうために、勉強会を開催し続けてきたから、
技術者の採用は創業以来、全く問題にならなかったと。

真田さんは、「自分から営業せずに、しくみをつくるマネジメントタイプ」と言う。
本当に舵きりが必要なときだけ現場を指揮する。
たとえばソーシャルゲームへの参入から「恋してキャバ嬢」は自ら陣頭をきっている。

「本当はずっと現場だと売り上げあがるだろうけど、俺はできないな。」という。
「でも、いい人材は育つよ。ほら、コロプラみたいにうちよりも成長しちゃった」と。

ザッパラスは、創業者の玉置さんが、占い結果の文言の一言一句すべてをみてたときは猛成長していたが、
結婚して会長にしりぞいてからは失墜した話や、
コロプラの馬場社長は、いまだにソースコードを見ていたり、ゲームの方向性についてジャッジしており、
それが成長の原泉になってることを例にあげ、そのスタイルをリスペクトしつつも、
「俺にはできない」と認めるところに、真のサナダがあるように思えた。

玉置さんや馬場さんをはじめ、真田さんの下で働いていた人で、
成功者が多いのは、このサナダスタイルの賜物だからだ。

「会社が本当にやばくなった時の秘訣は何か?」という質問に対して、
「負けを認めたらそのときが負け。何がなんでも踏ん張るぞという自分を信じる心持ち」だと真田さんが答える。

根性論でしめくくられると思いきや、
「やばいと気づいたら早く撤退すればいい。そのためにも常に新規事業をすぐにはじめる」と言い直した。

儲けるしくみを考えることに身を置く真田さんらしい言葉だった。

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儲かっているうちに撤退して、もっと儲かるところを見つけよう。(クラリスの会講義録)

真田哲弥氏をゲストに迎えたクラリスの会の講義録です。

【第6回クラリスの会」
「iモード前夜が清水の舞台なら、 今のは金閣寺の屋根みたいなもんだ。」
●真田哲弥氏(KLab代表)

iphoneの登場は、i-modeの時よりも魅力的ではなかった。

しかし、ソーシャルは、i-modeの時よりも、魅力的だ。

真田さんは目を輝かせます。

「集客、集金、継続」が揃っているか?

彼によると、おいしいプラットフォームには、
「集客、集金、継続」がそろっていなくてはならない。

i-modeの場合は、100万人超える瞬間までにリソースをそろえて、
超えてから一気に疾走しようという戦略で、20億円のファイナンスをした。
結果は周知のとおり、サイバードは15億円の赤字で上場するものの、
次の期では10億円の黒字、一気に100億円企業となった。
最終バスに乗り遅れないように頑張った者が勝った。

iPhoneの登場は、真田さんがそこに駒を進めるには至らなかった。

ビジネスの継続性とプロモーション機能の欠落したプラットフォームだったからだ。

i-modeは、参入コンテンツ数を制限したり、
ユーザに満足してもらう指標を、プラットフォーム側が立てていたが、
アップルはそこを自由にした。それが最終バスの論理と違うから、
参入時期はいつでもいい。だから今参入する意味がないというわけだ。

世界同時多発のコピーバラまき型ビジネス

しかし、今回のソーシャルの波は違う。

世界同時多発のコピーバラまき型ビジネスなのである。
とにかくプロモーションコストはゼロなのである。
いわば、早く出したもの勝ちだ。なぜなら、収斂も早いからだ。
ノードの数の二乗で、カテゴリーキラーは、そのカテゴリーをおさえる。

プラットフォーム自体の崩落リスクもある

それと同時に、モノマネ多発でプラットフォーム自体の崩落リスクもあるので、
なおさら、崩落するまえにおいしい果実をとってしまえというわけだ。
そして儲かっているうちに、儲からないと見切ったときに、逃げる。

「前向きな撤退」

それを真田さんは「前向きな撤退」という。
儲かっているうちに撤退して、もっと儲かるところを見つけて、
そこに兵力をあつめていくというわけだ。

ドリコムの内藤さんがこういったそうだ。

「ソーシャルで成功するにはセンスがいる。
ボクらはセンスがないから、ソーシャルに集中できるように、
ブログ事業を切ったのです。」と。

真田持論とそれに呼応する実例に会場は沸いた。
経営者たるもの、常に次のエクイティストーリーを描いていないと、
美味しい思いにありつけないのである。

ソーシャルでうまくいくには、
いまうまくいっている奴らよりも、
うまく行く法則を見つけること。

ジンガを見てないで、グリーやモバゲーが何故うまくいっているのか、
もっと学べというわけだ。

ソーシャルがPCからモバイルに主戦場をうつしたときに、
ログイン頻度をあげて、1回あたりのプレイ時間が短いのが受ける。
マネタイズ方法についても、好事例は日本にたくさんある。

とはいえ、コンテンツサービスの作り方は、i-modeとは違う。
とりあえず作って、うまくいきそうなものに対して、
順々に中身をそろえるというやり方だ。
これはi-modeが全国会議を通るときがクライマックスなのと対照的だ。

アイデアはどうやって出すのか?

「アイデアマンがいないからといって、
その下積み作業をしないのは経営者の怠慢だ」
と真田さんは言う。

売れているアプリ、売れていないアプリのその原因追及はできる。
既存のコンテンツをどうソーシャル化すればいいかの議論はできる。
コンテンツのテーマや、ゲームロジックを出して行くことはできる。
そういう掛算をしていけば、アイデアが出て来るはずだと。

経営の話

さて、ソーシャルを離れて、組織や経営の話にうつる。

「i-modeの歴史の中で、尊敬する企業や経営者は誰ですか」
という問いに対して、真田さんは、ドワンゴ、MTIをあげた。

彼らは広告宣伝をやって一気に帝国を作り上げた。
本当にいいものだと思うなら、5億でも10億でも、広告宣伝にかければいい。
グリーも田中さんがいいと思ったから、それをやってのけた。

誰かがちゃんとリスクをとるから、その果実もでかい。
いざというときは、権限委譲をとりさげてでも、
経営者がやりたいことをする。そのリスクをとれるかどうかだ。
前多さん(MTI代表)という男は、胆力がものすごい。だから勝つんだ。

組織づくりの話

次に組織作りについて、質問がとびかった。

「俺もそれが知りたい。カプコンさんはどうやってるんだろう。」

そういうや否や、会場が笑い声で沸いた。

ハイリスクハイリターンとローリスクローリターンのポートフォリオについての問いには、
5-10名くらいの規模だったら、ハイリスクハイリターンのみでいいんじゃない。

だって、それくらいの責任をとれるから起業したんでしょ。

「だったらリスクなんて考えるなよ。」と、さらりと言った。

どうやって次のおいしいビジネスを見つければいいのか?

「情報に敏感になれ」という。

こういうときにはこいつに聴こうという、
人間フィルターを築いておけば、
人を通して、波を知ることができる。

情報は絞り込むことに価値があるんだと。

最後に書き残した真田さんの言葉。

「着眼大局、着手小局。」

リョーマ、ダイヤルQ2、i-modeと、波瀾万丈な起業を通じて
周りをワクワクさせていた男が、常に持ち歩く言葉は、
今回のセッションでも参加者のみんなが実感したことだろう。

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