今回は、メルマガ(ステップメール)の出だしの文章についてちょっとしたテクニックをご紹介します。
まず理解に徹し、そして理解される
スティーヴン・コヴィー博士の著書、「7つの習慣」の第5の習慣である「まず理解に徹し、そして理解される」の章で、学校をやめたいと言い出す息子と父親のエピソードが紹介されています。
「学校は全然現実的じゃない、何の役にたたないよ」という息子に対して、
「まだ学校の大切さがわかっていないだけなんだ。父さんもおまえの年頃にはそんな風に思っていたさ」と父親が答えます。
このやりとり、一見、別に問題ない会話にみえます。
しかし、コヴィー博士は、これは父親の価値観をおしつける「自叙伝的反応」だと警告をならしています。
あるべき会話は次のようです。
「父さん、学校なんてもういやだよ。くだらないよ」
「なんだかイライラしているようだね」
つまり、まず相手の気持ちを言葉にしてみよということです。
相手が論理的になるまで待つ
相手が感情的なときは、その感情に共感し、相手が論理的になったときには、自分も効果的な助言を与えるという流れになります。
これは、デジタルなやり取りで、顔が見えない時は、ついつい忘れてしまいがちなプロセスです。
特に仕事でやる場合はさらに事務的になりますので、状況はさらに悪化します。
ヒントは、友だちや恋人、家族、同僚とのメッセージのやりとりに眠っています。
ぜひ、今までのやりとりをふりかえってみてください。
例えば、iPhoneのOSアップデートでアクティベートに失敗したとします。
アップルストアの予約は、なんんとか2日後にとれましたが、これから2日間ケータイが使えません。
自分「アップルストアの予約、日曜日になっちゃったよ。」
相手「ケータイ使えないってほんときついね!!」
ここで、相手が「むしろ、デジタル・デトックスになっていいじゃん」と言ったらどうでしょうか?
確かに良い発想な発言ではありますが、まず自分の気持ちを代弁してくれた方が嬉しいものです。
このように、普段のやり取りの中に、顧客とのコミュニケーションのヒントがうまっています。
メルマガ記事への応用方法
これを、メルマガやステップメールで考えてみましょう。
一方的にあなたのストーリーを語るだけで は、読者は簡単にあなたの理解者にはなってくれません。
あなたへの理解があって、サービスへの理解があり、 そしてようやくあなたのファン=応援団になってくれます。
ですので、かならず、各話では、まず相手を思いやるお話をしましょう。
例えば、 相手が追い込みで焦っている受験生だったら、それを思いやる言葉をかけますよね。
今相手が何を感じているのかを察知して、あなたが代弁してあげるのです。
話の冒頭でも、文末でも構いません。そういった一言があるだけで違うものです。
また、実際、今までのお客さんとのやりとりを報告してあげてもいいでしょう。
あなたとお客さんとの温かい交流が、読者の追体験となり、ぐっと信頼を寄せてくるのです。
ポイントは、常に相手の立場になって、相手の感情を読むことです。
精読率・継続率は読者との信頼関係で決まる。
メルマガの開封率はタイトルのキャッチさによるものだと思いますが、精読率や継続率は、あなたと読者との信頼関係によるものだと私は考えております。
「最近どうもステップメールの反応が思わしくない」と思う方は、こういった小さなところで信頼関係を築くのを怠っているのかもしれません。
ぜひ、これを機会に、過去につくったメルマガの改善チェックをしてみていただければ幸いです。
なお、私が執筆しております「ステップマーケティングの奥義」には、このようなちょっとした努力で効果をあげるポイントを網羅しております。興味ございましたら、ぜひチェックしてみてください。
●ステップマーケティングの奥義
ご精読、ありがとうございました。
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「7つの習慣」では、時間管理のマトリックスとして、重要か重要でないかとの軸と、緊急か緊急でないかの軸で4つの事象にわけて考察しています。
結論からいうと、第3の習慣である「最優先事項を優先する」が指す領域は「重要かつ緊急でないもの」です。
ここに時間を費やすことで、PC(プロダクトケーパビリティ)つまり自分の能力を高めると考えています。
このエリアの事項は2つの質問で自問することができます。
1.現在はしていないが、日頃から行っていればポジティブな結果をもらたすと思うことは何か?
2.あなたの仕事でポジティブな結果をもらたすと思うことをひとつあげるとしたら、それは何か?
この答えが、最優先事項であり、日頃から時間を割いていくべきだとしています。
それでは普段のウェブマーケティングの仕事を4つの事象に分解してみましょう。
第1領域「重要かつ緊急」
・上司からの指示
・お客さんからのクレーム対応
・期限のある更新作業
・広告出稿
・バグ対応
・キャンペーンのメルマガ配信
ここの領域に過度に時間を費やすと、危機に追われ、火消しに奔走し、ストレスがたまり、燃え尽きます。
第3領域「緊急だが重要ではない」
・バグに対する場当たり的な対応
・サイト不備によるお客さんからの質問
・必要以上のKPI測定、報告書
・無駄な会議
・メンバーからの刺し込み依頼
・交流会、セミナー
・ステークホルダーとのすりあわせ
・起業家同士の情報交換
この領域では、短期的な視野に陥り、目標が無意味に感じます。
八方美人にふるまえば、周りにふりまわされ、被害者意識にさいなまれ、人間関係があさくなります。
第4領域「緊急でも重要でもない」
・雑用
・おしゃべり
・無駄なFacebook、LINE、チャットワーク
・読む必要のない記事
インターネットの仕事をしていると、ついついつながっている誰かのことが気になったり、うっかり見てしまう記事に夢中になったり、ちょっとしたことで時間をとられます。
第2領域「緊急ではないがもっとも重要なこと」
・ミッション・ステートメントの策定、見直し
・ステップメールの作成
・ユーザがほしい情報の調査、研究
・導線設計のみなおし
・サービスのみなおし
・スケジュール策定
・ユーザインタビュー
第2領域で最も重要なのはステップメールの作成
「7つの習慣」の第2の習慣である「終わりを思い描くことから始める」という作業はステップメールの作業に似ています。
読者をどういう状態まで育成させるのかというゴールをイメージして1話から書き始めるからです。
これはいわば、顧客と自社サービスのあり方の設計になります。
とはいえ、いきなりビシっと決まることはありません。
現実的には1話からゆっくり書き溜めていくものです。
途中でつまりながらも軌道修正しながら、「伝えたいことはお伝えしました」という状態までもっていきます。
この作業そのものが、思考の整理だったり、サービスのあり方の反芻になります。
第2の習慣で、コヴィー博士は「脚本を書き直せ」と言っています。
マーケティングの世界でもしばしば「モノを売るな、ストーリーを売れ」と叫ばれています。
キャンペーンなどで場当たり的にメルマガを打ちまくっていては、これが見えてきません。
自分のサービスが「どうありたいのか」がわかって初めて物語を語れるのです。
ブログでは、どんな記事をかけばいいのか?
ひとたびステップメールができると、ブログ記事も自ずと決まってきます。
こういう内容のシナリオを読んでもらいたいから、こういう記事が必要だという意識になります。
そして、場当たり的なSEOキーワードをひっかけるような記事の無意味さがわかってきます。
SEOキーワードありきで、文章を考えようとすると、基礎知識やニュース記事のようなものを狙うようになり、すでにWEBにあるような取るに足りない記事になってしまうからです。
自社サービスのあり方があり、独自の考え方で書かれた情報は、とりもなおさずオリジナルであり検索されやすいのです。
そしてその記事とマッチした人々が訪れ、ステップメールの登録に誘導されます。
SEOワードに振り回されずに、自分の想いを書くことが「インサイド・アウト」というわけです。
差し込みメルマガはどんな内容がいいのか?
ただ買って欲しいだけのセールスレターはなかなか読んでもらえません。
開封されずに捨てられてしまいます。
メルマガで主体性を発揮するというのはどういうことでしょうか。
これは、実際にうまくやっているメルマガを購読すれば、見えてきます。
彼らの多くは、顧客のかわりの情報収集に専念しており、日頃からすごく勉強しています。
卑近な例を出すとすれば、専門誌に似ています。
専門誌に読者がついているのは、読者よりも情報収集能力が高く、また長年培われた知見からの考えに価値があるからです。
ただ、ブログ記事を書いた、メルマガを出した、ではダメです。
またライティングスキルだけでも、顧客は振り向いてくれません。
普段からの情報収集と勉強で培われた情報ではないと、価値はないのです。
まとめ
コンテンツ・マーケティングにおいて重要なのは、うまい文章だからではありません。
1.サービスに物語がある
2.その物語がステップメールに落とし込まれている
3.ブログ記事がその物語の伏線になっている
4.顧客よりもよく知り、勉強した結果のコンテンツである
ということが重要であり、普段のマーケティング活動において最も時間をかけなくてはなりません。